June 27, 2007

ひこにゃん2.0からコモンズへ「ひこにゃん文化祭」

Web2.0的作戦による「ひこにゃん」投入によって、バズを巻き起こした彦根の観光文化産業シーンについて、3月に論評したが、全国に拡散するひこにゃん愛は止まることをしらない。

前回のエントリー
● Web 2.0化する地方キャラクター「ひこにゃん」

私がコンテンツ産業の構造を教えている、駒澤大学の授業においても、3割程度の学生がひこにゃんを知るほどにである。

そこで、ひこにゃん愛をより地元で高め、ヘリテージにしようという取り組みが始まっている。

hikonyan_fes.jpg

● メディア芸術祭ではなくて、ひこにゃん文化祭

「ひこにゃん」をモチーフにした作品を広く公募し、展示する「ひこにゃん文化祭」が開催されるのである。
もともと、許諾さえあれば、無料で自由にキャラクターを使うことが出来る、ひこにゃん。
そのひこにゃんを用いて自由に表現しようというのがこの「文化祭」である。

まるで、文化というものが生活の中に息づいていた戦前のひとときに、村々の知的なヒトビトが創造活動を文化祭といって、公会堂とかで見せあってきた、よき地方の時代の感覚を髣髴させます
こういうのがささっとくる、躾のいい街なのですね、彦根って

許諾がどうこうというのも面倒くさいが、ひこにゃん愛が溢れている地元にとって、誰もが参加することが出来るコモンズへの取り組みがここに自然と生まれたといってもいいだろう。
善男善女、老若男女による、ひこにゃん愛のクリエイティブがどのように昇華されるか見物である。

● 「ひこにゃん夏祭り」開催 主催=四番町スクエア(中心市街地再活性化ゾーン) http://www.4bancho.com/
ひこにゃんのオリジナル作品を募集し、これらを一堂に集めた「ひこにゃん文化祭」を展示・開催します。
    日時: 7月14日〜16日
    場所: 四番町スクエア
 ・応募作品の中から優秀作品にはすてきなプレゼント進呈
 ・出展参加者全員に記念品進呈
 ・応募要領・申込書 当該サイトを参照してください
      ひこにゃんのすてきな作品をお待ちしております。
ひこにゃん縁日(金魚すくい、ヨーヨー釣り他)
ひこにゃんライブ演奏、ひこにゃんうちわ・ひこにゃん面でひこにゃん音頭
ビヤーガーデン・出店、ひこにゃん料理教室

ひこにゃん文化祭の話題は、瞬く間に関西と中京地区の新聞ネタに。地方中都市のネタがそこまでバズるのもひこにゃん2.0のチカラである。

 

ひこにゃんムーブメントの向こうには、新たな地域型キャラクタービジネスの萌芽と、戦国文化資源萌えビジネスの展開が生まれ始めている つづく・・・