December 27, 2004

森脇裕之

NHK 紅白歌合戦の小林幸子の電飾衣装の造形で知られてきた森脇は、LED を中心に先端イルミネーション技術を果敢に取り入れ、光の美と反応のおもしろさを提示し続けるキネティックアートの第一人者である。森脇は、巨大プロジェクトや美術館でのインスタレーションのみならず、21世紀らしい日常生活に艶を与えるインテリアとしての光のある作品の考察を近年は展開している。
今回展示する”Tea for Angel” は、テーブルの天板にLED が埋め込まれたもの。テーブル上に置かれたオブジェクトに反応して、LED の光をあたかも影のように出す。物を動かすとそのまま素直に光の「影」が動き出す挙動は、気にならずにいられない気持ちになり、もっと長く、このテーブルに留まりたくなる気分にさせてくれる。

■プロフィール
1964 年生まれ、多摩美術大学情報デザイン学科助教授、筑波大学大学院芸術研究科デザイン専攻修了。代表作:「レイヨ=グラフィー」、「夢を見る夢を見た...」 ファッション・デザイナーとのコラボレーション(小林幸子電飾衣装)や演劇パフォーマンス(パパ・タラフマラ)などの異分野とのコラボレーションも多い